昨冬は雪が多かったので雪解け水も多く、沢に勢いがあります。
きれいな水が豊かに流れているのを見ると生命力と活力を感じます。この水のおかげでイワナやヤマメが大きくなり、田畑が潤い、我々の食の源が育まれます。
そしてしぶきをあげて流れるその勢いはエネルギーそのものです。
また山の木々は芽吹いて日々緑が増え、草も樹木も花が咲き、野鳥はパートナーを求めて声高らかに囀ります。
天気が良い日が増え、まだ雑草が茂らない野山のあちこちで山菜採りにいそしむ方々に出会います。土日であれば親子でハイキングを兼ねて楽しんでいる方も多く、子供たちが嬉々として走り回る様子を見かけることもあります。
これは平和な風景です。とても平和な風景です。
ひとたび紛争が始まると真っ先になくなる(感じられなくなる)この風景を大切にしたい。
この風景を守りたいと言ったところで巨大な暴力の前にはほとんど無力ですが、原風景として心に刻んでおくことは大切ではないでしょうか。
そしてそれは世代を超えて共有したほうがよいと考えます。
大人も子供もこれは良いよねと実感することです。
だから子ども達と一緒に春の野山を楽しみ、幸せの原風景を刻みましょう。
イギリスの教育学者A.S.ニイルは言いました。
「まず子どもを幸福にしよう。すべてはそのあとに続く」
理事長 田中泰